全方位型学習
自分の身の回りの「興味」から、どんどん知識を深め、好奇心の枝を伸ばしていこう
現代を生きる私たちの身の回りに存在する様々な製品やサービスは、高度な知識の集積、応用によって成り立っています。
例えば、便利に使っている「コンビニエンスストア」では、最適化された物流システム、電子決済、バーコードリーダーなどが使われています。さらに、商品の陳列方法や、コンビニ内の動線の設計などは、行動心理学やマーケティングの実例です。
他にも、電子レンジに興味を持って調べれば、マイクロウェーブ、分子構造が持つ波長などの物理学が学べます。
小さい子供の多くが興味を持つ電車も、興味を持って調べれば、様々な知識を学ぶことができます。電車の素材、電気、モーター、改札の仕組みなどから始まり、「電車というイノベーション」や、阪急電車の創業者で世界のモデルとなった小林一三にまで手を出せば、経営にも興味を持つかもしれません。
高い教材、特別な教材を探さなくても「身の回りにある、実存としての知識」に触れて、そこから学んでいくことができます。
つまり「自分の生活、行動、趣味などの身近なところから、どんどん枝を伸ばすように、興味関心を広げて、深めていく」ことで、多くのことを学ぶことが可能です。
私たちは、これを「全方位学習」と呼んでいます。
toiee kids では、自分の身の回りの「興味」から、どんどん知識を深め、好奇心の枝を伸ばしていくような教育を目指します。学校で習う以上の知識を、頑張らなくても蓄えていくことで、学校で習うことと、自然に結びつき「学校のカリキュラム」が、生きてきます。
全方位学習は、そのネーミングの通り「自分の身の回りにある、さまざまな製品、サービス、プロダクト、現象」などに対しての興味関心を深掘りし、知識のネットワークを広げていくようなアプローチです。
このアプローチに近いものとして有名なものが、灘中学校で行われていた「スローリーディング」です。スローリーディングでは、「銀の匙」という書籍をゆっくり読みながら、気になるところで、積極的に脱線し、生徒があれこれ調査をします。時代背景や、当時の文化を調べたりしながら、読み込んでいくことで、たくさんの知識を自然に身につける方法です。
このような学習アプローチは、優れた研究者などにとっては、ごく自然なアプローチであり、頑張らなくても、深い知識、幅広い知識、分野を横断する知識が身に付きます。
子供達(学習者)が、興味関心を深め、広げ、自分で知識を掘り起こしていくプロセスを支援するには、私たちだけでなく、親も重要な役割を果たします。toiee kidsでは、親向けに「どうラーニングを、ファシリテーション(促進)するか?」も積極的に発信していきます。
全方位学習のコンセプトを「良い」と思う人は多いですが、一方で、「学校の勉強や成績が心配」という方も多いです。
これらについては、必ず大丈夫とは言い切れませんが、大抵の場合、「全方位学習で獲得した知識が役立って、学校教育の範囲を学ぶことが楽に」なります。
学校では抽象的かつ、意味を削ぎ落とした状態で、特定の分野の断片的な知識を学びます。ところが、その知識の背景となる知識を幅広く持っておけば、学校教育を受けた時に「なるほど!」という発見がたくさん起こります。
現代の受験システムや、学校教育を変えることは簡単ではないですし、現代の教育システムにはメリットも多いです。
全方位型学習は、学校教育とセットで採用すると効果的であると考えています。また、受験勉強に集中すると決め、1年だけ取り組むなどしても良いと考えています。
視聴方法(アプリがオススメ!)
1. はじめに
2. 打者って何?
3. 頑張らなくても知識が増える方法
4. 電車好きの子供の全方位学習
5. 知識の大原則
6. 全方位型学習と、既存教育の関係
7. 身近な文明の力から、興味関心を伸ばす意味
8. 成績、受験と全方位型学習
9. 大人も全方位型学習
10. まとめ